犬を飼う前の心構え

はじめて犬を飼う方にはぜひ理解してほしいことがあります。それは、「犬は自分では何も選べない」ということ。

言葉を発することができないのですから当然ですよね。

だから飼い主がしっかりと犬の様子を見守り、どんな状態なのかを気遣ってあげる必要があります。
ただ可愛がるのではなく、人と同じように家族の一員として迎える覚悟が必要ですね。

犬の一生を把握しよう!(生涯チャート)

犬の一生は、短いようで、長いもの。

さいごまで愛情をもって、家族と共に健やかに、豊かな生涯にしてあげたいものですね。

家族との同意、協力関係はありますか?
ワンちゃんを迎える前イメージ

ガラスのショーウィンドウの中でじゃれあう仔犬たちを見ていると、ついつい飼いたい衝動にかられてしまうもの。

でもちょっと待って。毎日水やフードを与え、運動・散歩をさせ、しつけをして、シャンプーやブラッシングの世話をし、ときには獣医さんにもお世話になる。犬を家族の一員として迎え入れることは、24時間のうち何割かを犬の時間にあてることになり、また生涯を通してさまざまな費用もかかります。

いっしょに暮らしを楽しみ、その生涯を豊かなものにするためには、前もって家族との同意をかわし、長年にわたって協力しあえるかどうか、が問われるところです。

また、飼育を許されていない住宅や、犬種のサイズによっては飼育がむずかしい住環境もあります。

かわいいから、という理由だけではなく、これらのことを冷静に踏まえて問題を解決し、ちいさな生命をあたたかく大きな気持ちで迎え入れてあげたいものですよネ。

犬を知り、どこで出会う?

人生100年としても、飼える犬の頭数はせいぜい限りがあります。

犬種や年齢、そしてどこで出会うか、は慎重に選びたいものです。気になる犬種がいたら、ブリーダーさんなどにお願いして、実際にその犬種を見に行って、お話しをうかがうことも大切です。

ドッグショーやドッグスポーツ、オフ会と呼ばれている飼い主さんたちが集まるイベントもあります。こういう場所に足を運び、飼い主さんの意見に耳を傾けることで、新しい発見があるかもしれません。

里親会で、成犬を家族に迎え入れるという考え方もあります。里親会とは、捨てられた犬や保護された犬を新しい家族に引き取ってもらうための会です。

湘南にも、さまざまなボランティア団体があり、各地で里親会を行っています。

はじめに用意するもの。
フード

ドッグフード選びは、飼い主さんがまず直面する大きなテーマです。

ペットショップやブリーダーさんに左右されずに、責任をもってフード選びをしましょう。

酸化防止剤が入っているフードは避け、表記に偽りのないナチュラルフードを選びます。

詳しくはコチラ

食器

仔犬は口がちいさく、元気よく食べるため、食べやすいサイズで食器が転がらないように安定できるものがよいでしょう。ステンレス製や陶器製がありますが、金属アレルギーのコもいるので注意して選んであげましょう。

トイレシーツ

散歩のときに排尿させる、という考え方はもう過去のもの。街の環境保全のためにも、家の中の決まった場所にトイレシーツを敷き、そこでオシッコとウンチをさせるようにしつけます。


サークル・ゲージ

キッチンには火の元や包丁、リビングには暖房や扇風機…。家の中は意外に危険なものが多いもの。犬の安全を確保するためにも、サークルやゲージを用意し、くつろげる所定の場所を確保してあげましょう。

首輪リード

首輪とリードをして犬とおでかけすることは、ファッションではなく飼い主さんの義務でもあります。月齢や体格に合わせて、首輪(ハーフチョーク)とリードを用意します。体型を図ってつくる、オーダーメイド製品もあります。

ボウルイメージ
神奈川県内だけでも、こんなに悲劇が……。

飼育放棄された犬、迷子になった犬などは動物保護センターに一時的に保護されますが、昨年度ではそのうち140頭もが殺処分されました。全国規模では毎年約30万頭が殺処分されています。

一年間の保護犬の実績(2011年6月1日現在)

■譲渡した犬…380頭

・子犬の譲渡(毎月第三金曜日に譲渡した子犬)…17頭

・訓練犬(訓練を施した成犬)…9頭

・再飼育(元の飼主が再び飼養することを希望した犬)…8頭

・一般譲渡(上記以外の主に成犬)…346頭

■殺処分した犬…140頭

※管轄地域:川崎市・横浜市・横須賀市を除く神奈川県内28市町村。

※資料提供:神奈川県動物保護センター